慶良間諸島ではテーブル状、枝状、角状、塊状などの造礁サンゴが、場所によっては90%にもなる高い密度で分布しています。これまでに確認されているサンゴは248種です。慶良間諸島海域のサンゴは沖縄島へのサンゴ幼生の供給源にもなっており、沖縄県のサンゴ礁を保全する上でも重要な海域です。
また、サンゴにはさまざまな形をしたものがあることから、サンゴとサンゴの間に空間がうまれ、その空間の大きさや形に合わせて魚や貝類をはじめとする多くの生きものが生息しています。さらに、これらの生きものを餌とする魚やエビなどが周りに集まります。このように、サンゴ礁を中心とした多種多様な生きものからなる生態系がみられます。
慶良間諸島海域は透明度が高く、気候が温暖なためダイビングスポットとしても高い人気を誇っています。また、地元の人々のサンゴ礁保全に対する意識も高く、かつてオニヒトデが大量発生した時にはボランティアで熱心な駆除活動を行いました。しかし、現在この海域には年間10万人以上のダイバーが訪れているといわれており、過剰利用の問題も指摘されています。そのため、平成20年10月に慶良間エコツーリズム推進協議会を立ち上げ、渡嘉敷村・座間味村の両村で協力してこの海域を持続的に活用していくためのルールづくりをすすめています。
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- 環境省 慶良間諸島国立公園 http://www.env.go.jp/park/kerama/index.html